支援が必要な方が利用できる移動支援事業に

2013年12月31日 16時10分 | カテゴリー: 活動報告, 議会質問

平成25年12月議会 一般質問②

Q. 高次脳機能障害の特徴的な症状の1つとして、道がわからなくなってしまう地誌的障害、それから片側が認識できなくなってしまう半側空間無視というのが挙げられます。平成20年に行われた東京都の高次脳機能障害実態調査では、外出時の課題について、行き帰りのルートや行き先がわからなくなる。用事を1人で済ませることが困難。自転車を認識できずにぶつかってしまうなどの課題により、外出時の自立度というところでは、72.2%が見守りもしくは介助が必要とされています。一方で、高次脳機能障害は回復することもできる障害であり、社会に出て、さまざまな刺激を受けることが、何よりのリハビリになると、この分野を専門としている、ある医師の方はおっしゃっています。国分寺市では、外出することに障害による制限がある障害者または障害児の社会生活上必要な外出など、自立した日常生活や社会参加を促すために、ガイドヘルパーを派遣する事業として、移動支援事業を実施しておりますが、この事業は高次脳機能障害の方にとって非常に利用しにくい利用要件になっています。この事業の実施規則の中では、対象者を第3条で次の3つに規定しています。1つ目が、愛の手帳の交付を受けている学齢以上の障がい者など、2つ目が、肢体不自由のうち両上肢1級かつ両下肢1級の身体障害者手帳の交付を受けている学齢以上の障がい児、それから3つ目が、1級の精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている学齢以上の障がい者など、この3点です。高次脳機能障害によって日常生活や社会生活に制約があると診断されれば、器質性精神障害として精神障害者保健福祉手帳の交付対象になりますが、この1級に該当する方はほとんどいないというのが現状です。障害者移動支援事業の実施規則の第1条には、「社会生活上必要な外出等、障害者または障害児の自立生活及び社会参加を促進するため」という事業の趣旨が示されていますが、現状としては、身体、知的、精神の既存の3障害が対象となっていることから、障害特性ゆえに、どこにも属さない高次脳機能障害の方が制度のはざまに置かれており、移動支援の必要性があっても使いにくいという状況があります。

 前段申し上げました、国分寺市障害者計画に示されている全ての障害のある人に対して、生涯にわたり総合的で一貫した支援を推進するという理念を踏まえて、制度を人に当てはめるのではなく、支援が必要な状況であれば、障害種別にかかわらずに利用できるように、移動支援事業の対象者の要件について見直しが必要ではないでしょうか。

 他市の移動支援事業の対象要件を少し調べてみましたが、世田谷区、杉並区、府中市、調布市など、高次脳機能障害を対象としている自治体や、国立市や立川市のように、3障害の認定を受けていれば対象となるケースなど、自治体によっても利用要件は異なりますが、先ほど申し上げたように、国分寺市の基準では、精神障害でも1級という規定があるために、手帳を取得した場合でも利用につながるケースがほとんどないというのが現状です。事実、移動支援事業の過去の利用実績を事務報告書で調べてみましたが、平成22年度から24年度までの3年間で、精神障害の方の利用は1件もありませんでした。この現状について、どのようにお考えであるか、御担当の見解をお伺いいたします。

A.福祉保健部長)事務報告書の中で、平成24年度で見れば、実人数161名いるわけですけれども、一番多いのが知的障害の方ということでございます。この制度、国の補助金、都の補助金をいただきながら進めている事業でございますけれども、そういった中で、今言われた、外出をすることに制限がある、障害のある、または障害児の社会生活上必要な外出等、自立した日常生活や社会参加を進めるために、このガイドヘルパーというのはあるわけですけれども、そういった中で、今、御指摘の精神障害の方が1件もないということは事実でございます。先ほども説明させていただきましたけれども、高次脳機能障害者交流会、こちらのほうの御意見等々も、先ほどお話しした以外にも、いろいろな意見をいただいております。今後の課題として、これについては研究をしてみたいと考えてございます。

Q. また、社会参加という意味では、買い物から余暇活動まで、さまざまな活動への参加が想定されます。単なる移動支援というサポートというよりも、むしろ外出のパートナーとして、ボランティアの方と一緒に楽しい時間を過ごすことを望まれる場合もあるかもしれません。共助の仕組みの中で、社会福祉協議会の福祉ボランティア事業とも連携することで、ケースごとにボランティアの方に担っていただくことが望ましい場合には福祉ボランティアを紹介できるようにすることで支援の幅も広がると思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

A. 福祉保健部長)この交流会に出ている意見の中にも、ただ目的地に着くことだけが、このガイドヘルパーの目的ではないという御意見もいただいております。今、社会福祉協議会ということも御意見いただきましたけれども、この交流会の御意見も踏まえながら、今後、そういったこともあわせて研究してみたいと思います。

ぜひ、当事者の方のお声、また必要であれば、自立支援協議会などで御検討いただくなど、この制度のはざまを解消できる内容に改善していただくということでの改正を求めます。