核なき世界にむけて~被爆から80年の夏に~
被爆80年の夏。東京都原爆犠牲者追悼のつどいへ。
式典では日本被団協事務局長の浜住治郎氏より、昨年のノーベル平和賞受賞記念の報告がありました。

青戸平和公園にある原爆犠牲者慰霊碑の由来碑にも、「2024年ノーベル平和賞受賞」と刻印されていました。



被爆の体験を日本国内のみならず、世界にむけても証言として発信を続けてきた実績が評価されたこともノーベル平和賞の受賞につながったそうです。とても大切なことですが被爆者の高齢化はすすみ、平均年齢は86歳と高齢化しています。20歳の時に長崎で被爆した義母も昨年99歳で他界しました。被爆者だけでなく戦争体験者が減っており、この世から被爆や戦争を体験した人がいなくなってしまう時期がまもなくやって来ます。

被爆から80年、戦後80年の節目の年。あの夏に起きたことを、次世代を生きる子どもや若者の記憶に刻み、再び戦争が起きることがないように、平和の大切さや命の尊さを伝える夏にしたい。平和は核を持つことで作るのではなく、対話と外交でつくり上げるもの、人権を尊重しあう共生社会があってこそ成り立つものであると伝えていきます。

核は人間と共存できません。
しかし世界では今、核軍拡がすすんでいます。世界には1万2,000発の核弾頭があり、そのうち約4,000発はすぐにでも発射できる状態です。核が存在する以上、使われる可能性が常に背中合わせにあるということです。


昨年のノーベル平和賞の受賞を追い風に、被爆80年の今年こそ日本は唯一の戦争被爆国として世界の核廃絶をリードすべきです。そしてそのためにも、一日も早く核禁止条約への署名・批准に踏み出すべきです。環境を壊し人の命を奪う非人道的な核を捨て、武器を手放し、平和な世界を日本から作っていく。ノーモアナガサキ、ノーモアヒバクシャを東京から訴えていきます。
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