8月9日 長崎平和宣言
2年前の8月9日、家族で長崎の平和祈念式典に参加し、平和祈念像の前で11時2分の黙祷をささげました。真夏の太陽が照り付ける中、静まり返った街にサイレンと教会の鐘が鳴り響いていました。
今年の8月9日は市議会視察があり、国分寺駅北口再開発ビルの工事現場で11時2分を迎えたため、市の公益施設となる建設中の5階フロアで黙祷しました。
田上長崎市長の平和宣言には毎年感動させられますが、今年の平和宣言も素晴らしいものでした。
核兵器を持つ国々と核の傘の下にいる国々に訴えます。
安全保障上、核兵器が必要だと言い続ける限り、核の脅威はなくなりません。核兵器によって国を守ろうとする政策を見直してください。核不拡散条約(NPT)は、すべての加盟国に核軍縮の義務を課しているはずです。その義務を果たしてください。世界が勇気ある決断を待っています。
日本政府に訴えます。
核兵器のない世界を目指してリーダーシップをとり、核兵器を持つ国々と持たない国々の橋渡し役を務めると明言しているにも関わらず、核兵器禁止条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を、被爆地は到底理解できません。唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めてください。日本の参加を国際社会は待っています。
7月7日、122ヵ国(国連加盟国の2/3)の賛成で、核兵器禁止条約が採択され、世界は核廃絶に向けた大きな一歩を踏み出しました。「核兵器の使用」に加えて、「使用するという威嚇」も禁止する、「条約締結国への核兵器の設置や配備を許可すること」を禁止するというものです。
また、条文には「ヒバクシャ」という言葉も入っており、広島・長崎の被爆者の思いが盛り込まれています。しかし、唯一の戦争被爆国である日本が、核兵器禁止条約の交渉会議にすら参加しなかったことは、大変残念に思います。広島・長崎の声を受け止め、一日も早く核禁止条約を締結することと、そのためにも、今こそ、日本から核保有国と非核保有国の橋渡しを主導していくべきです。