食品ロスや世界の食料事情について考える ~10月16日は世界食料デーです~
10月16日は世界食料デー。世界の飢餓や栄養不足と、その解決策について考える日ということで、食品ロスについて様々な報道がありました。
世界の食料問題については、今年の8月に命と平和について考える連続講座の第2回として「平和ツアー~みんなで世界の平和を考えよう~」を開催し、小学生から高校生までの子どもたちと一緒に「JICA地球ひろば」 https://www.jica.go.jp/hiroba/index.html に行って、世界の食料をとりまく様々な現状を学んできました。
体験プログラムの前半は地球案内人の方から「東ティモール」の生活の様子を、スライドを見ながら聞きました。約半数の乳幼児が栄養失調となっているとのことで、栄養や保健衛生の知識があれば死亡率も抑えられるそうです。
後半は、展示コーナーを回りながら、世界の諸問題について考える体験型の活動です。この日は「食」がテーマになっており、フードマイレージ※、食品ロス、世界の食卓などの展示がありました。世界で生産されている食料の1/3が捨てられていて、その量は世界の飢餓人口の約8億人分もの食料に相当するそうです。また、チリ産の鮭は北海道産の鮭の13倍ものフードマイレージになることなどを、体験しながら学びました。その他、SDGs(持続可能な開発目標)の展示、紛争のある国々での子ども兵やライフル銃、地雷などの展示もありました。お昼はエスニック・ビュッフェで、バターチキンカレーや、クスクスサラダ、タイ風唐揚げなど、世界の料理を楽しみました。
子どもたちからは、「食べ残しをしないように分量を考えたい」「お米一粒の大切さがわかった」「自分で何ができるかを考えた」など、様々な意見が出されました。紛争のない平和な世界、健康に暮らせる持続可能性な環境づくりには、「知ること」がとても大きいことを改めて実感しました。また、世界だけでなく国内の「飢え」についても取り組むことが必要です。今後も平和や世界の諸問題について考える機会をつくっていきたいと思います。
※フードマイレージ:食料が産地から消費地まで運ばれる際に、地球環境に与える負荷に着目し、必要な燃料や二酸化炭素の排出量を計算した指標