カラーユニバーサルデザイン(CUD)~多様な色覚への配慮を~
バリアフリーに加えて、近年ではユニバーサルデザインという言葉を耳にすることも多くなってきました。街中では、ユニバーサルデザインタクシー(UDタクシー)https://wwwtb.mlit.go.jp/kanto/jidou_koutu/tabi2/ud-taxi/ud-teach.html も良く見かけるようになりました。ゆったりとしたスペースがあり、健康な方はもちろん、足腰の弱い高齢の方や、車いすを利用されている方、ベビーカーを利用している親子連れの方、妊娠中の方など、誰もが利用しやすいタクシーです。
生活者ネットワークでは、誰もが暮らしやすいまちづくりをすすめるために、あらゆる分野でのユニバーサルデザインの推進に取り組んでいます。
その一つが「カラーユニバーサルデザイン(CUD)」です。多様な色覚に配慮して、情報がなるべく全ての人に正確に伝わるように、利用者の視点に立ってデザインすることです。
東京都では、平成23年に「カラーユニバーサルデザインガイドライン」http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kiban/machizukuri/kanren/color.files/colorudguideline.pdf ができました。
配慮の具体例として、色の組み合わせなどの色使いの配慮だけでなく、色以外の情報を組み合わせることなどがあります。例えば、地下鉄の路線図にもこのガイドラインが活かされています。東京メトロ路線では、路線のマークが色で区別されていますが、丸の中にアルファベットを組み合わせることによって、より区別しやすい配慮がなされています。しかし、まだこのガイドラインの存在は十分に知られていません。行政機関や企業をはじめ、社会の中で当たり前のこととしてガイドラインに基づく配慮がなされるよう、更なる周知をすすめていきたいと思います。
国分寺市では、市の刊行物等への配慮と合わせて、色覚特性のある子どもたちへの配慮について、議会質問でも取り組んできました。近年では学校の黒板が、濃い緑色から黒色に変わってきていますが、赤いチョークの文字は見にくい子どももいます。赤や緑のチョークを使わないことをはじめ、日常の学校生活の中での配慮を求めています。また、将来の職業選択や進学に関することなど、子どもや保護者に寄り添った丁寧な情報提供と、相談体制の整備は欠かせないことから、これらの取り組みを求めてきました。
平成29年に障害者差別解消法が施行され、障がいのある人が社会に合わせるのでなく、社会にある障壁をなくすことが当たり前の社会になりました。ユニバーサルデザインという観点からも、だれにとっても暮らしやすいまちづくりをすすめていきます。