障がい者の就労支援について~現状と課題について~
平成26年9月議会 一般質問①
平成25年4月に障害者総合支援法が施行され、6月には、障害者差別解消法の制定、平成26年1月に障害者権利条約が批准されるなど、障がい福祉制度は、今、大きな転換期を迎えています。
障害者総合支援法では、障害があってもなくても身近な地域でともに暮らせる社会を実現するために、日常生活や社会生活の支援によって、障がい者の社会参加が進むことを基本理念としています。
また、今後、精神障がい者の地域移行が進んでいくことを踏まえると、地域の中でさらなる障がい者の活動の場、就労の場を確保していくことは待ったなしの課題であると考えます。
先日、障がいのある方から、「就労の報酬を受け取ったときに、たとえ少しの額であったとしても、自分が社会に認められた気がする。仕事という目標があるから、日々の生活も頑張れるのだ」というお話を伺いました。この話を聞いて、障がいがあってもなくても、就労というのは社会の中で役割を与えてくれるものであり、毎日の生活の中でとても重要で、大きな割合を占めているということに改めて気づかされました。同時に、それぞれの障がい特性や生活環境に応じた日中活動の場、働く場が地域にたくさんあることで、障がい者の社会参加が進み、結果として地域の理解が進むことで、障がいのある人が地域で自分らしく暮らし続けることができるようになるのではないかと思います。
現在の国分寺市障害者計画の中では、「障害のある人もない人も、共に住み続けたいまち、ふるさと国分寺を基本理念とし、「障害のある人もない人も、すべての市民がお互いの個性と人格を認め合い、ともに支え合い、協力し合い、責任を分かち合って生活できる共生社会を目指します」とうたわれています。
そこで、障害がい者の就労にかかわる支援についてお伺いいたしますが、就労移行支援、就労継続支援、就労支援について、現在の障害者計画に基づいて、これまでどのような取り組みをされてこられたのか教えてください。
福祉保健部長) 今、御紹介いただきました障害者計画でございます。こちらに基本目標を定めてございまして、自分らしい働き方への支援、これに基づきまして4つの主要課題、そして取組項目を設定して推進をしているところでございます。
市の窓口でもさまざまな相談を受けてございますけれども、障がいのある方の就労の御相談、こちらにつきましては、障害者就労支援センターにおいて行ってございます。平成25年度では、就労前の相談、これにつきましては1,948件、相談を受けてございます。また、就労後の相談につきましては、2,813件、御相談を受けているという状況でございまして、また、障害者総合支援法に基づく訓練等における福祉的就労支援、こちらはサービスが3つございます。
御紹介いただきました就労移行支援、こちらにつきましては、企業への就労を希望する方、在宅で就労を希望される方についての支援でございます。また、就労継続支援A型、こちらにつきましては、今、お話ししました就労移行支援の利用後に、企業へ就職できなかった方への支援。また、就労継続支援B型につきましては、今のA型、こちらの就労経験がありまして、ただ年齢や体力的な面で雇用が困難という方への支援ということで行ってございます。こちらにつきましては、平成25年度の実績、こちらについては議員からも資料をお求めいただいてございますけれども、就労移行支援につきましては44名、就労継続支援A型につきましては10名、B型につきましては162名ということで、今、御利用いただいているという状況でございます。
障害者計画につきましては、現在、来年度から始まる次期計画に向けた策定の作業が行われておりますが、その過程の中で、アンケート調査やワークショップ、団体ヒアリングなどが行われました。それぞれ、さまざまな御意見が出ていると思いますけれども、障者の就労支援ということについては、どのようなお声が上がっているか少し御紹介いただけませんでしょうか。
福祉保健部長)今、計画を策定しております。その中で、ワークショップ、それからアンケートの調査、団体の懇談会ということで行っておりまして、御意見といたしましては、今後、希望する就労の形態につきましては、やはり正規の雇用が全体の半分以上になるようにというお声もいただいております。また、成人の障がい者の就労の場を確保してほしいと。1日何時間でもいいので働く場をふやしてほしいという御意見をいただいてございます。
私も、さまざまな場面で、当事者の方々から同じようなお声を伺っております。