犯罪被害者等の支援について
平成27年6月議会 一般質問⑨
最後、4番に移ります。命を守るという視点から人権、平和施策について何点かお伺いいたします。平成25年2月に犯罪被害者等支援条例の施行に合わせまして犯罪被害者等支援相談窓口が設置されてから、約2年間がたちました。この間の相談件数、そしてその内容などについて状況を教えていただけませんでしょうか。
市民生活部長) 平成25年2月に施行して以来2年間たちましたけども、この間の相談内容の状況といたしましては、まず平成25年度の実績としましては、相談件数は10件ということになります。平成26年度につきましても、ほぼ同様の内容の相談件数ということでございます。どのような種類の相談が寄せられたかということにつきましては、身体的な犯罪に関する相談ですとか性的な関係の相談、あと財産に関するもの、交通事故に関するもの、虐待に関するものというようなものが相談内容ということでございます。
ありがとうございます。犯罪の被害に遭われた方やその御家族は、命を奪われる、体を傷つけられる、財産を奪われるなど直接的な被害だけではなくて、その後も被害による精神的な苦痛や身体の不調、周囲の無理解なうわさや中傷など2次的な被害ともなるさまざまな困難に直面し、苦しむことが多いと言われております。また、誰もが犯罪の被害に遭う可能性があり、そしてある日突然被害者になることから、支援相談窓口の周知のための継続的な啓発活動は欠かせません。そしていざ犯罪被害に遭うと、御本人のみならず御家族の生活も突然一変し、目の前の対応に追われてなかなか犯罪被害者等の支援相談窓口について調べるような心の余裕もない、これが実情であると、交通事故の犯罪被害に遭われたある御家族の方から伺ったことがあります。また、性暴力に遭って被害を届け出る女性はわずか13.3%しかないという法務総合研究所の調査データがありますように、支援相談窓口までたどり着く前に支援を求めることをためらったり諦めてしまったりするケースが非常に多く、実際に窓口に来られる方は氷山の一角であるとも言われております。
このことからも、市内や近隣の事業者や病院、教育機関など関係機関との連携をしっかりと行うことで、国分寺市にもこのような窓口があるということを被害に遭われた方に速やかに伝えることができることで支援につなげるネットワークづくりをさらに進めていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
市民生活部長) ネットワークづくりということでの御質問でございますけれども、平成25年度に相談窓口を設置して以降、啓発リーフレットとしまして市内の公共施設ですとか警察署、あとは近隣の病院、高校、大学等に配架をお願いしてまいりました。確かに犯罪被害者の方はどこに相談していいんだろうというところの前に自分で抱え込んでしまって、犯罪の内容によっては泣き寝入り状態になってしまうようなところも多くあるのではないかと思います。そのような結果で、先ほど御紹介があった性的暴力のようなところについては13.数%というようなところでとどまってしまっているんだろうと思います。そのようなところでは、そのような相談を受けた方が代理で相談窓口を紹介するようなことができるように啓発も必要ですし、何かあった場合に話を聞いた場合に相談窓口までつなぐようなネットワークづくりというようなことは必要だと思いますので、相談室がどこにあるのかというところをお互いの施設が紹介し合えるようなことを考えていきたいと思っております。
ぜひよろしくお願いいたします。そして2年前にこの条例ができたとき、そして窓口が設置されたときに、周知啓発のためにリーフレットを各機関などに配布されておりますけれども、それから2年間たっていることもあり、継続的な周知啓発ということでは、改めてリーフレットを用いた配布も含めた周知を考えていただく必要があると思います。最近ではDV被害の関連のリーフレットを、公共施設のみならず商業施設のトイレや洗面所などでもよく見かけるようになりました。同じように公共施設や市内の事業者などにも御協力いただきながら、トイレや洗面所に一緒にリーフレットを配置していただくなど相談支援窓口のさらなる周知啓発をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
市民生活部長) DV等その犯罪被害に係るリーフレットの配置については、各施設等の御協力を得まして、議員から御紹介があったように女性トイレ等に配置させていただいております。そのようなところを通じてさりげなくどこにでも目に触れるようなところで、第三者からも被害の相談を受けたような場合とか聞き及んだときには紹介できるような形で、パンフレットとかリーフレットの配架については協力していただけるところを拡大しながら啓発に努めてまいりたいと考えております。
よろしくお願いいたします。犯罪被害者等の支援につきましては、機を逸することで思わぬ2次被害に発展してしまうこともあり得るというように、迅速で、かつ適切な初期対応が求められます。さらに被害者と御家族の心に寄り添った支援が非常に重要であるということからも、庁内のどの担当窓口でも適切な初期対応ができるように、そして確実に相談窓口につなげることができるように庁内連携のための職員への研修などを充実させていただきたいと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。
市民生活部長) 初期対応についてのお尋ねでございますけれども、この初期対応については、平成25年度になりますけれども、相談窓口ができたときに庁内連携ハンドブックというものを策定いたしました。その後のリニューアルというものはされていないような状況がございますし、機構改革もされていたり事務分担が変更になっていたりすることもございますし、連絡先等も変わっている可能性もございますので、その辺は今担当のほうで見直しを行うということを検討しているところでございます。そのようなマニュアルですとかハンドブック、または、もし犯罪に関する話の相談を受けたり、遭った方が窓口に来たときにどこに連絡したらいいのかというようなところについては簡単なフロー図とかがあればいいと思っておりますので、初期対応が迅速に即時に行えるような形で各窓口に周知できるように、庁内でまずは取り組んでいきたいと思っております。
よろしくお願いいたします。