小・中学校で一人1台のICT環境の整備へ~9月議会で補正予算が可決~
9月議会で市立小・中学校約8千人の児童・生徒にタブレット端末を購入し、学校内の通信環境を整備する補正予算が可決されました。
今年度の予算は約10億3千500万円(うち、国と都からの補助金は9億8千万円)で、今後5年間で合計約19億円です。市のICT環境整備計画では、2022年度までに段階的に整備をすすめる予定したが、2年間前倒しになりました。また、あわせて4校に1人配置するとしていたICT支援員は、今回の予算には含まれていません。機器のメンテナンス等は保守契約で対応し、運用面でのルールについては、各校の担当教員が参加する情報教育推進委員会で今後情報モラルも含めて話し合い、具体化されます。
ICTを有効活用することで、これまでの一斉授業にとわられない学びの可能性が広がり、コロナ禍における休校への備えや、不登校の児童・生徒の学ぶ権利を保障することにもつながります。しかし同時に、情報モラル教育や情報を正しく読み取る力「デジタル・リテラシー」など、新たな分野に対応するためには、教員研修に加えて、授業の準備や指導にかかる負担の軽減などの体制づくりも必要です。
また、成長過程にある子どもにとっては、画面を見る時の姿勢や視覚への負荷、電磁波の影響など注意すべき点もあります。さらには、オンラインではできない学びや体験を保障することも欠かせません。子どもや保護者・現場の声を受け止めながら、総合的な観点から、子どもを主体とした学びへの転換を進めるべきです。