「女性の貧困対策」と「女性の人権をまもる」取り組みを東京都から!
5月23日、国立駅で東京・生活者ネットワークの合同街宣を行いました。
私はコロナ禍で深刻化している女性の貧困対策として、非正規雇用の問題、女性の人権をまもる取り組み、女性の政治参画を進めること等、生活者ネットワークのジェンダー平等、ジェンダー主流化政策から、3つの提案をしました。
●女性の貧困対策
コロナ禍で、非正規雇用の仕事が減らされたり、雇止めなど、仕事を失う女性が増えました。働く女性は増えて女性の7割が仕事をしていますが、そのうちの約6割が非正規で働いています。この割合は男性の2倍です。エッセンシャルワーカーに非正規雇用の女性が多い事や、シングルマザーの多くが非正規雇用である問題も、コロナ禍で注目を集めました。
また、「生理の貧困」への対策として私も市議会で提案し、国分寺市でも東京都とも連携して、防災備蓄品の入替用の生理用品の無料配布が行われています。重要な取り組みですが、女性の貧困をなくすための抜本的な改善が急務です。
政府は女性活躍と言っていますが、賃金格差や雇用形態など雇用における男女格差は、まだまだ根強くあります。非正規雇用の公務員も増え、官製ワーキングプアの問題も深刻化しています。ひとり親家庭や単身女性が非正規雇用から正規雇用に転換できるような就労支援制度をつくること、また、官製ワーキングプアをなくすこと、同一価値労働・同一賃金など、雇用におけるジェンダー平等を進める必要があります。
●女性の人権をまもる
コロナ禍でのステイホームによりDVや性暴力の問題が深刻化し、女性の自殺が増えています。女性が安心して暮らせるように、女性の人権をまもらなければなりません。
東京・生活者ネットワークで2020年に行った、「女性の安心・安全自治体調査」では、都内の自治体でのDVやハラスメント等、女性への人権侵害の取り組みが、まだまだ進んでいない事が分かりました。また、命を守るセイフティーネットでもある民間シェルターの運営が厳しく、継続できない問題も起きています。
東京都の責任として、民間シェルターへの人件費も含めた補助が必要です。また、性暴力対策やDV防止にむけて、幼い頃から自分と相手を尊重できる「包括的な性教育」と、中学校での「DV予防教育」を、ジェンダー平等と人権の視点で進めることを東京都に求めていきます。
●女性の政治参画をすすめる
「政治分野における男女共同参画推進法」が成立して3年が経ちました。しかし、理念法であるために、まだまだ現実は変わっていません。衆議院議員の女性の割合はわずか9.9%と、1割にも満たない状態です。都議会においては127人中37人で29%。これでは人口の半分が女性である社会の声を反映した政策決定は行えません。
男女格差を図るジェンダー・ギャップ指数では、日本は世界156ヶ国中120位と、非常に遅れていますが、その中でも特に遅れているのが政治の分野で147位。世界でも最下位のレベルです。
このように、政治の現場で女性の参画が少ないことは、私たちの暮らしの中でジェンダー平等が進まない問題と、大きく関連しています。選択的夫婦別姓制度の問題もそうです。今こそ女性の政治参画を進めること、女性議員を増やす必要があります。
「ジェンダー主流化」とは、すべての政策や事業を、ジェンダー平等の視点で見直して、暮らしを変えていくこと。自己責任のもとに女性に負担や犠牲を強いるのではなく、社会の問題としてとらえて、考えていくこと。政治、経済、福祉、教育、環境など、あらゆる分野において、ジェンダー平等の視点から、しくみとして改善していくことです。そして、そのことは、性別にかかわらずLGBTQの人も含めて全ての人の人権がまもられ、誰にとっても暮らしやすい社会につながります。
ジェンダー平等があたり前の社会をめざし、東京都から「ジェンダー主流化」を進めます!