2022年 新しい年を迎えて

新年あけましておめでとうございます。

年明けから変異種オミクロン株を含めて都内でも新規感染者数は急上昇しており、第6波の入り口に差し掛かっています。第5波では、「医療崩壊」が現実となり、入院できずに患者が死亡する事態となりました。自宅療養者の死者をなくすため医療体制の確保が急務です。そのための医療体制の準備を怠りなくすすめる必要があります。

昨年7月の都議選から、あっという間の半年間でした。任期初日の7月23日は東京五輪の開会式。都議会は午後から開会されるのですが、お昼からのセレモニーに新正副議長が出席する事情もあり、午前8時から世話人協議会が、午前10時から本会議が開かれる異例のスタートとなりました。議会は深夜に及ぶこともありますが、子育てや介護をしながらでも議会活動ができるように開会時間を午前中に繰り上げるなど、都議会も変わっていくよう粘り強く求めていきます。

驚いた事の一つとして、会派主義の都議会では、一人会派は予算・決算を含む特別委員会への参加が認められていません。そもそも議会運営委員会に入れないために議会運営の議論に参加することも難しい現状があります。しかし、今期のスタートにあたり一人会派5名で発言の機会を求める要望を各党に申し入れ8月の臨時会では3分間の本会議質疑を獲得。そこで求めた多摩地域の保健所と自治体の連携が進むなどの成果もありました。今後も通年議会の開催を含めて、少数者の声が反映され活発な議論が行われる都議会をめざし、議会改革を進めていきます。

常任委員会は水道局・下水道局・交通局を所管する公営企業委員会の所属となりました。委員会質疑では電力の大消費地である東京都が、公共施設での省エネ、創エネを率先して取り組むなど、待った無しの気候危機対策を求めました。水道局と下水道局で都内の電力の約2%もの多大なエネルギーを消費しています。水道や下水道の広い土地を使って太陽光発電やバイオマス発電など、再生可能エネルギーを増やすことや、売電している水力発電の電力をできるだけ都の事業で使う電力の地産地消、ペットボトル削減のため都営地下鉄駅でのマイボトル給水機の設置、都電の軌道内の緑化を増やすことなど、引き続き求めていきます。

多様な人が利用する公営交通には、ジェンダー主流化の視点と、ユニバーサルデザインの取り組みが欠かせません。高齢者や障がい者への配慮はもちろんのこと、子育て世代の移動のバリアフリーを進めるために、都営地下鉄駅に授乳やおむつ替えのできる「赤ちゃん・ふらっと」の設置を求めました。

都庁地下にある「赤ちゃん・ふらっと」を見学。

おむつ替えや授乳スペース、調乳用の浄水給湯器も無料で使用できる。

文書質問では、ともに育ち学ぶインクルーシブ教育、医療的ケアの必要な子どもへの支援の拡充、性暴力被害者の支援や性教育の取り組みなどを取り上げました。

「東京都こども基本条例」の制定をはじめ、ヤングケアラー支援、同姓パートナーシップ制度など、これまで生活者ネットワークが取り組んできたことが少しずつ形になってきています。当事者を中心に置き、課題解決につながるものになるよう注視していきます。

ポストコロナの経済回復は、拡大した格差や社会の分断を是正するものでなければなりません。非正規雇用の貧困が深刻化し、とりわけ女性へのDVや性暴力被害が増え、若い女性の自殺率が急増するなど状況はひっぱくし、支援の拡充は待ったなしです。

ひとを大切にし、多様な個性が自分らしく地域で安心して暮らせる持続可能なまちづくりをめざし取り組んでまいります。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。