石けんについては、例えば商品名では「石けん」という表記があったり、「植物性」という言葉を使用している液体のハンドソープや固形石けんの中にも、実は防腐剤や香料、色素や合成界面活性剤など、発がん性の物質や皮膚や粘膜への毒性が指摘されている有害化学物質が添加されているものがあったり、成分表示は難しい片仮名表記が多いこともあり、安全だと思って使用していたが実はそうではないものが含まれていたというように、商品を選択する際に成分内容を判断し切れない現状もあると考える。
最近では化学物質に敏感な子どもやアトピー性皮膚炎を初めとしたアレルギー性皮膚疾患の子どもが増え、子どもたちの3人の1人にアレルギー症状があると言われており、その原因の1つは化学物質の多用と言われている。特に子どもは化学物質の影響を受けやすく、被る影響が大きいために配慮が必要である。
また、除菌効果ということで添加されているいろいろな物質があるが、ある実験によると、ごく短い時間で手を洗った場合に、普通の石けんでは95%の除菌効果、殺菌効果をうたった石けんでは98%の除菌効果があったとう結果から見ても普通の石けんでの除菌力は十分であると考えられる。手洗いでの除菌効果を高めるためには、むしろ丁寧に洗うことを指導することの方が効果的ではないだろうか。
国分寺市では、グリーン購入基本方針のもとに環境負担の少ない製品やサービスを優先して購入するために「グリーン購入ガイドライン」を設定し、市内全組織を対象として環境物品等の調達に当たって基準となるような品目とその判断の基準を示している。現在、石けんは「グリーン購入ガイドライン」に含まれていない。合成界面活性剤や有害な化学物質を含まない石けんをガイドラインに明記することで、市内の施設においても石けんや洗剤を購入の段階から徹底できるようになり、成分内容の見きわめが難しいという問題についても、ガイドラインにより判断しやすくなるというメリットもあると思うがいかがか。
A. 環境部長) 平成24年度のガイドラインに反映させるような形で調整していきたい。
Q. 石けん利用については、制度をつくることと合わせて継続的な啓発活動による意識づけが重要である。職員を対象とした有害化学物質の環境や人体の影響についての研修、それから、環境まつりなどで市民への石けん利用のアピール方法などもあわせて考えていくことも両輪のように大切な取り組みである。
A. 環境部長) 環境まつり等では石けんの団体にもPRもしていただいている。今後も引き続きその団体にお願いをして進めていきたい。職員へもきちんとした形でわかりやすく周知していきたい。