2020年の年の瀬に

2020年は世界中が新型コロナウイルスに翻弄された一年間でした。

感染拡大の影響は、社会の弱い部分にひずみとして現れ、子どもたちも大きく影響を受けました。2月末からの突然の全国一斉休校に加えて、家庭の生活状況の急激な変化や親のストレスが子どもに向かうことでDVや児童虐待も増えるなど、子どもたちにもしわ寄せが行っています。加えて、子どもの貧困や格差拡大、虐待、いじめや不登校など、子どもに関連する問題が深刻化しています。

振り返ってみると、約3カ月間にも及んだ休校期間中には子どもたちからも「友達と会えなくて寂しい」「外で遊びたい」「毎日一人で留守番している」「中学3年生になって一日も授業がなく高校に行けるか心配」「生活リズムが乱れて朝起きられない」など、悲痛な声が届きました。そして学校が再開してほっとする一方で、「久しぶりに会う友達と上手くやっていけるか心配」「コロナに感染したらいじめられるのでは」など、不安を抱える子どもたちもいました。コロナ禍だからこそ丁寧に子どもの声を聞くことが大切ですし、遊びや学びを始めとする子どもの権利をまもる取り組みや子ども参加のしくみが必要です。

さらに、在宅勤務の夫に気遣って子どもを泣かせないように神経をすり減らしたり、小さな子どもを連れて外出できる場所がないために追い詰められる母親も多く、親支援も求められています。

そしてジェンダー平等の視点では、子どもの勉強をみながら在宅勤務で自分の仕事もこなさなければならず、更には家族の昼食の支度などの家事労働が女性に重くのしかかり、就寝は毎日深夜になって体力的にも精神的にも限界を感じたワーキングマザーも多く、家族のケアや家事分担が女性に偏っている実態も改めて浮き彫りになりました。

また、仕事がなくなったり減ってしまうなど経済的にも大きな影響を受けて、先の見えない不安な日々を過ごしている方も多くいらっしゃいます。

今日一日をどう乗り切るのか、そして来週一週間をどうやりくりするのか、そんな切迫した日々の声をたくさんいただき、行政や議会につなぎながら手探りで進んだ一年間でした。

新型コロナウイルスの感染拡大の終息の目途が立たない中で、年末年始の医療現場のひっ迫状況など、まだまだ予断が許せない状況が続きます。このような時だからこそ、市民の命と暮らしを最優先にまもること、そして「対話」を大切にして共に考え合う政治を進めていきたいと思います。

一年間お世話になりました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。

2020年12月31日

12月28日、一年の締めくくりとして市内を回り活動報告をしました(国立駅南口にて)