インクルーシブな公園 都立府中の森公園「もり公園にじいろ広場」を見学しました!

5月10日、都立府中の森公園にある、だれでもみんなで遊べるユニバーサル遊具のあるインクルーシブな公園「もり公園にじいろ広場」を見学しました。雨上がりのさわやかな快晴となり気持ちのよい新緑の中、東京都建設局、公園の指定管理者、遊具メーカー、保護者や支援者など、様々な立場の方々が一堂に会して、みんなで遊べる公園づくりについて説明をお聞きしながら意見交換する場となりました。

2021年10月にユニバーサル遊具を整備してリニューアルした「もり公園にじいろ広場」には、転んでも痛くないコルク状の床や、体幹が弱くても乗れる背もたれのついたブランコや複数で乗れる円盤状のブランコ、車いすでも遊べる砂場など、障がいのあるなしにかかわらず、また、年齢の違う子どもたちも一緒に遊べるなど、様々な工夫がされています。

遊具メーカーの方からは、利用する子どもにあわせて遊具を作っている、というお話がありました。車いすでも複合遊具の一番上まで行けるような工夫がされています。公園のリニューアルにあたっては、障がい当事者の方からのヒアリングも経て設計や遊具の選定に反映されたそうです。車いすの利用者はまだ少ないようですが、今後は利用者の声も聞きながら誰もが一緒に利用できる公園づくりをすすめていきたいと管理者からの説明もありました。

「もり公園にじいろ広場」という公園や、遊具の名前などは、子どもたちも含めた投票で決めたそうです。

「障がいのある子どもが順番を守れないので、誰もいない時しか遊べない」など、ユニバーサルな遊具があっても、いっしょに遊べないと感じている子どもや保護者の声もお聞きしました。

みんなで遊べる・集えるインクルーシブな公園づくりには、公園ができる前から利用する子どもたちも参加して、地域の人たちで利用する際のルールを決めたり、みんなで遊べるにはどうしたらよいかを考えるなどの機会を持つことが大切だと感じました。そうすることで、公園が完成した後も遊具の点検や公園の清掃なども含めて市民と一緒に運営したり、だれもが集えるコミュニティの拠点となるのだと思います。ユニバーサルな遊具を置いたからインクルーシブな公園になるのではなく、インクルーシブな公園にするためにどうしたら良いのか、市民参加で考えみんなの公園にしていく取り組みが必要です。

このような拠点があちこちにできるように、今ある公園の遊具の更新の際にユニバーサル遊具に入れ替えるなど、地域の公園の遊具を一つでもユニバーサル遊具にできたらいいね、などの意見も出されました。

東京都では市区町村がユニバーサル遊具のあるインクルーシブな公園を整備する際に、1/2を補助(上限3000万円)をする事業が2021年から2025年までの5年間の期間限定で行われています。国分寺市や国立市をはじめ、この補助事業を活用して公園整備に取り組む自治体も増えています。

インクルーシブな公園づくりについて、一緒に考えていきませんか?