都立公文書館に行ってきました!

国分寺市泉町(JR西国分寺駅南口)に移転した都立公文書館が、コロナ禍の2020年4月にオープンしました。コロナ禍で利用制限が続いていましたが、ようやくこの4月に見学することができました。都民の財産である歴史的公文書の管理・保存とあわせて、環境の取り組みをお聞きしました。

●公文書は市民の財産
都立公文書館には、1868年(慶応4年)からの重要文化財でもある歴史的公文書をはじめ、都の公文書が保存されています。永年保存の文書を害虫やカビ、ネズミなどからまもるために、資料はゾーニングで管理されており、書庫に入る時には粘着テープで靴の汚れを落とします。温度や湿度も一定に保たれるように管理されています。

資料のデジタルアーカイブも進められており、蔵書の主要資料はオンラインでアクセスできるようになっています。

展示のコーナーでは、企画展示も行われています。今年は武蔵国分寺史跡指定100周年でもあり、国分寺市と連携した展示やイベントも企画されているとのことです。

公文書を管理し、情報公開することで市民が活用できるようにすることが公文書館の役割です。多くの人が利用できるよう、都民への丁寧な情報提供が大切です。また、膨大な歴史的公文書は、専門職によって保存・管理されていますが、その資格を有する文書管理の専門家、認証アーキビストの数が少ないことが分かりました。技術が途切れることがないように、計画的に養成をすすめていかなければなりません。

●都内初のZEB化建築
都立公文書館の建物は、都有施設初のZEB化(Net Zero Energy Building)実証建築です。屋上には住宅約100戸分の太陽光パネルが置かれているほか、空気が通る断熱屋根を含めた外断熱、二重ガラスの使用、壁面や天井に空間をつくり、断熱や空気の通り道として機能しています。

このような取り組みによって、省エネと創エネで約8割の電力を再生可能エネルギーでまかなっているそうです。電子パネルで消費・発電エネルギーの見える化も行われています。今は蓄電池設置されていませんが、安定的なエネルギー供給にむけ蓄電池の導入も必要ではないでしょうか。

内装では壁や床に、温かみのある多摩産材がふんだんに使われていました。

トイレの手洗い場には、ポンプ式の無添加せっけんが置かれており、水環境への配慮が嬉しかったです!

公文書館の隣には国分寺市の市役所新庁舎が約2年後、2024年に完成予定です。館内には一般閲覧室やレファレンス利用室もありますので、是非足を運んでみてください!