終戦の日に平和を願う

日本で戦争が終わってから今日で77年が経ちました。
終戦後も戦後強制拘留や海外からの引き揚げなど、厳しい環境に置かれ、苦しくて辛い暮らしを余儀なくさせられた人たちがたくさんいました。

先日、都庁の向かいにある平和祈念展示資料館を訪れました。オフィスビルの一室にこのような資料館があることを知りませんでしたが、総務省の委託で運営されている施設です。パネル展示だけでなく体験コーナー、ジオラマ展示やビデオシアター、図書閲覧や情報メディアコーナーなど内容はとても充実しています。子どもたちの平和学習の教材や壁新聞づくりコーナーなどもあり、夏休み中の小中学生や外国人の姿もありました。

毎月第3日曜日の14時より行われる語り部のお話会は、Youtubeでも視聴できるそうです。今月は8月21日(日)です。是非観てみたいと思います。ビデオシアターでは、戦争体験のお話の映像が毎日上映されています。

その日は、シベリアで拘留体験をされた方の体験談をビデオシアターで見ることができました。極寒の地で飢えと寒さに耐えながら過酷な労働を強いられた日々について、臨場感あふれるお話しでした。次々と仲間が亡くなっていく中で、どう生き延びられるのか自分の事で精一杯の毎日だったことが目に浮かびました。今はもうお亡くなりになられたそうですが、このような映像記録があることで次の時代に語り継げる取り組みは、本当に大切なことだと思いました。

ひとたび戦争が起こると、普段の暮らしではありえないような事が平然と行われてしまう。戦争は人の感覚を麻痺させてしまう恐ろしいものです。ロシアによるウクライナ侵攻は長期化し、多くの人が犠牲となり疲弊しています。世界を見ると、内戦も含めていつもどこかで戦争が起こっています。戦争は勝っても負けても誰も幸せにはなりません。戦争は命を奪い環境を破壊する最大の人権侵害であり、最悪の環境破壊です。

日本でもたった70数年前に戦争の惨禍にあったことを忘れてはなりません。終戦後に私たちが過去の過ちを二度と繰り返してはならないと誓い、武力によらない平和な社会を目指し作られたのが日本国憲法です。今、改憲にむけた動きが現実味を帯びてきていますが、この過ちを繰り返さないためにどうすれば良いのか、広く国民的議論を重ねていく必要があります。77年間守られ続けてきた平和をまもる取り組みを、地域からすすめていきます。