災害時要援護者の支援について~地域防災計画の取り組みから~

平成24年9月議会 一般質問④

Q. 阪神・淡路大震災における救助活動では、自助が70%、共助が20%、公助が10%という割合であったことからも、行政だけでは支え切れないことは明確であり、災害への備えとして、地域の中で支え合いの仕組みづくりを進めていくことが不可欠である。このことは、2年半前の東日本大震災でも明らかになりました。
 また、災害時要援護者の支援については、現時点での国分寺市における登録者数、約2,500人という数から見ても、行政だけでは担い切れないことは明らかであり、共助による支援の仕組みを広げていくことが必要です。今年の2月に改定されました今回の地域防災計画に関しても、そのような視点からつくられていると認識しています具体的な共助の取り組みとしては、新たに福祉団体や私立の保育園、地元の事業者などと協定の締結も順次進められておりますが、特に災害時要援護者の支援に当たっては、支援に一定程度の知識や対応スキルも要することからも、対応できるスキルを持った団体や民間事業者などの力をおかりして、地域の中での支援の担い手のネットワークを広げていくことで、今後の支援体制について具体化、具現化していく必要があります。
 そこで、まずは第一歩として、今回協定を結んだ福祉関係の団体や事業者同士が顔を合わせて、お互いに交流や情報交換する中で、災害時にそれぞれができる支援の役割分担や連携などについて話し合う機会を持つことが必要ではないでしょうか。そして、そのための行政の役割として、各団体をつなぐ場づくりをしていただきたいと思いますが、この点についてはいかがでしょうか。

A. 総務部長)今、御紹介いただいたとおり、ことしの2月に福祉施設の事業者の方々、私立の認可保育園の方々、災害時における協定を締結させていただいたわけですが、この際に個別の事業者の方と一対一で協定の締結式を行っていません。一堂に介していただいています。ただし、福祉事業者の方と保育園とは別ですけれども、まさにここの部屋でということで、皆さん一度お顔を合わせていらっしゃいます。今、議員がお求めの内容ですけれども、そういったところからすれば、全く知らない同士ではない。同時に、同じ意思をもって協定の締結を結んでいただいた方々ですので、そういった意味では、我々がここでさらに連携を深めていただくということを言うまでもなく、そういった認識に立たれてお集まりをいただいたのだと私は判断をしています。

 今、おっしゃられた具体的な震災時を想定して、どういうふうにネットワーク、横の連携を保っていくのかということになるかと思いますので、そこのところはまさに地域防災計画にも書かれておりますけれども、市のほうが間を取り持つ、コーディネーターといった役割を果たしていかなければならないだろうと思っています。ですから、そういった仕掛けはまだいつ具体的に行っていくかというところは明確に申し上げられませんけれども、そういった考え方でこの計画自体がつくられておりますので、その方向で進めたいと思っています。

その際には、行政が一方的に役割分担を決めつけるという形ではなくて、今もおっしゃったように、自発的な意思を持ってお集まりいただいたそれぞれの団体が、ふだんから自主、自発的に連携して活動することができるような、そして、その結果、地域の中で複合的に支援のネットワークをそれぞれが広げてもらうことで、その結果、各団体がもともとつながりを持っている機関とも新たにつながっていく広がりも生まれていくのではないかと考えます。
 そのようにして、地域の中で地域の点を線に、さらには面へと発展させていくことが、災害時はもちろんのこと、平常時においても共助の仕組みを広げることにつながると考えます。