「高齢者・障がい者 権利擁護の集い」に参加しました その1 ~意思決定支援はユニバーサルデザインで~

2月2日、日弁連主催「高齢者・障害者 権利擁護の集い」が開催され、都内でも雪が降る中、700名を超える参加者が集いました。

新潟大学法学部の上山泰(かみやま やすし)教授からの「意思決定支援の意義と課題」についての基調講演に続き、第二東京弁護士会多摩支部の中西紀子弁護士より「意思決定支援に関する調査」の基調報告がありました。

その後、「あい権利擁護支援ネット」代表理事で内閣府成年後見利用促進委員会の臨時委員を務められた社会福祉士の池田惠利子さん、立川市社会福祉協議会地域福祉推進課長の山本繁樹さんなど、支援現場からの事例も踏まえた意思決定支援の実践についてパネルディスカッションが行われるなど、大変内容の濃い充実した4時間半でした。

印象的だったのは、上山教授の「意思決定支援はユニバーサルデザイン」という言葉です。介護の現場では、自立支援を考える際にADL(日常生活動作)が主な視点となっていますが、その人の暮らし全体を支えるためには、一人ひとりに寄り添った意思決定支援も欠かせないということです。

また、2014年1月に国連障害者権利条約を日本でも批准したことをきっかけに、判断能力が不十分な方々の意思決定についても、適切な支援によって本人がすべきものであり、他人が本人に代わって行う意思決定を否定する考え方が唱えられています。

判断能力が不十分な方の意思決定を支援することは、代理代行決定に比べて時間も手間もかかり、コストとリスクも大きくなります。また、「おまかせ思考」や、「人に決めてもらった方が楽だ」という風潮もあります。しかし、本人の価値観、金銭感覚、人として生きてきた歴史を大切にし、ひとりの人としての意思決定を社会でしっかりと支えることが、個人の尊厳を守ることにつながるということです。

障がいがあっても高齢になっても、その人らしく暮らすために、医療における意思決定支援など検討すべき課題も含めて、意思決定支援は今後ますます重要となります。