農薬の害について~9/7 日本有機農業研究会 夏のシンポジウムに参加しました~

GM(遺伝子組み換え)作物に使われる農薬「グリホサート」は、2019年1月にフランスで販売が禁止されました。EUでは販売や家庭での使用を禁止する国も増えています。また、7月には国際産婦人科連合が「化学物質が胎児に蓄積する可能性がある」として、予防原則に立ってグリホサートの禁止を勧告しました。このような世界の動きに逆行して、日本では輸出国のGM作物とプレハーベスト受け入れのために残留規制値を大幅緩和するだけでなく新規登録も行っており、登録許可されたグリホサート製剤は100種類以上にも上ります。

また、神経毒性のある「ネオニコチノイド系農薬」も世界では禁止や規制がすすんでいますが、日本では基準が緩和されています。EUは日本の5倍~600倍も厳しい残留基準です。浸透性が高く洗っても落ちないため、生態系や人体、特に成長過程にある子どもの脳の発達等への影響が懸念されていますが、使用量が少なくて済むので減農薬栽培としても多用されている現状には驚かされます。

農薬やGM作物、ゲノム編集食品等、私たちの命の源である食の安全が脅かされています。国に対して規制の厳格化を求めるともに、地域で有機農業を支える必要があります。学校給食で地場の有機農産物を提供したり、エコファーマ-認証制度等で有機農業者を支援する等、東京都と連携してすすめていきます。