子どもを主体とする教育への転換を~コロナ禍で問われた学校教育のあり方~

新型コロナウイルス感染症を経験し、暮らし方や価値観が大きく変わっていますが、学校教育においても、これまでの一斉授業のスタイルや学級規模を見直すなど、子どもを主体とした教育へ転換すべきです。

東京都の学級編成は、独自の取り組みで現在は小学1・2年生と中学1年生は35人学級になっています。感染予防で密を避けるために、普通教室では20人程度が適当として分散登校が行われたように、新たな生活スタイルの中で少人数学級は必須になると考えます。「先生に質問しやすい」「目が行き届く」などの声が聞かれたことからも、臨時的な対応で終わらせずに、更なる少人数学級と教員配置の増員を計画的に進めるよう求めていきます。

また、休校中にスタートしたオンライン学習のメリットを活用することで、不登校の子どもたちの参加も可能になると考えられます。学びの選択肢を拡げ、一人ひとりの学びを保障することが重要です。

一方、オンラインではできない体験や経験をどう担保するのか、という大きな課題もあります。特に成長過程にある子どもにとっては、一緒に遊んだり、共に学ぶ環境の中でふれ合い、お互いを理解することも大切ですし、運動会を始めとする学校行事が中止や縮小されることで、小学6年生や中学3年生は行事に向けた活動を通して、最高学年としての役割を経験する機会も失われてしまうのです。特に修学旅行は子どもにとって一生の経験となることから、可能な形で実施することを求めていきます。

学びの主役は子どもです。今こそ子どもの声を聞き、子ども主体の教育を東京都から発信し、進める時です。